感染したら助からない?エイズとHIVの違いって知ってる?

2019年10月29日
薬が乗っているスプーン

つい一緒に混同してしまいがちなエイズとHIVですが、実際には少し異なるものです。簡単に言ってしまうとHIVはヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名称で、エイズはそれによって最終的に発症してしまう後天性免疫不全症候群という病名のことになります。意外と同じものだと思っている人は多いので、混同しないようにしましょう。

HIVはレトロウイルスと言われるもので、もともと人間が保有していたウイルスではないのです。このレトロウイルスの起源はチンパンジーであると言われています。性病とも言われているエイズですが、チンパンジーが起源だとすると、人間とチンパンジーが性行為をしたのか、と勘違いするかもしれませんが、そんなことはありません。

感染は性行為でするのですが、体液によって広がっていきます。精液や膣液、血液、唾液にといった体液です。ただ唾液には抗体や抗菌タンパク質が含まれているので、唾液に感染者の大量の血液が含まれない限りはうつることはありません。チンパンジーを起源としていると言われているのは、HIVに感染しているチンパンジーを人間が食したか、解体する時に血液が傷口から入り込んだといったことが原因です。これが時間をかけて広まっていったと言われています。

まずHIVに感染すると体の中でウイルスが急激に増殖します。それによって熱が出たり関節痛や喉の痛みと言った風邪やインフルエンザに似た症状が出る急性感染期に入るのです。しかしこの症状は1週間から2週間もすると落ち着くので、治ったと思って気付かないことが多いです。この後ウイルスと免疫機能が拮抗した無症候期に入ります。この時期は特に何の症状も出ません。ですがこの間も免疫機能は着々と破壊されていっているのです。

無症候期の期間は人によって違い、長い人もいれば短い人もいます。かなり個人差がある期間なので一概にこれくらいと言うことはできませんが、無症候期が長ければ長いほど良いということになります。アメリカの研究では新規HIV患者の約36%が1年以内にエイズを発症するという結果も出ているので、かなり個人差があるのです。

免疫機能が破壊されて拮抗状態が崩れると、一気に免疫機能が低下します。これがエイズ発症期と言われ、免疫不全レベルになります。通常であればかからないような病気や腫瘍ができやすくなってしまうのです。そのためエイズ発症期になると死亡する、というイメージが付いているのです。もしも発症してから何の治療も行わなかった場合には2年で死亡すると言われています。

HIVに感染したら最終的にはエイズを発症するのは確実です。そして現代の技術では完治することはできないので、治療によって無症候期を伸ばすという手法を取ることしかできません。しかし普通に生活していたら気付くのはなかなか難しいところですが、最近ではHIV検査キットがあるので、家で完結することができます。検査キット以外にも保健所でも検査することができます。保健所であれば匿名、無料で検査をすることができるので安心です。事前に連絡をして予約をしてから行くとスムーズに検査を受けることができます。

そして性病に感染した時は実はHIVにも感染しやすくなるのです。理由は性病に罹患している時には免疫力が下がるからです。それだけではなくウイルスの形状が似ているため入り込みやすいからとも言われています。

たとえば性器クラミジア患者なら3倍に、尖圭コンジローマなら11.4倍に感染率が上がります。このように結構確率が上がります。性病は基本的に放置しておいても自然治癒するものではないので、気付いた時にすぐに治療するようにしましょう。